「沢田、あたしのこと好きか?」 「好きだよ」 「ニシシ。そうかそうか~可愛いなあ沢田!」
慎の髪を両手でくしゃくしゃと撫でてご満悦なヤンクミ。 てゆっかそうじゃないでしょ! 何をオレ達が居る前で愛確かめ合っちゃってんのこの人達。
「ヤンクミは?オレのこと好き?」
えぇ!?慎ちゃん!!?
「大好きだぞ!!」
ええぇえーーーー!!?ヤンクミィーーー!!?
「ふーん」 「嬉しくないのか?」 「嬉しいよ」
答えを返して、今度は慎に撫でられるのを嬉しそうにしてるヤンクミ。 めちゃめちゃ普通にやっちゃってますけど…白金ってこんなガッコーだったっけ…? なんか2年の時とかもっと荒んでた気がするんですけど、あれは夢だったのか?と思って周囲に座ってる親友達を見ると、これまたオレと同じようなことを思ってたのか3人共げっそりした顔をしてた。
あーですよねー居心地悪いですよねー。
「キミタチ他でやってくんないそーいうの…」 「は?」
いや、睨まないでくださいよ慎ちゃん。平和にのんびりお昼を食べたいオレ達としては当然の要求だと思うのよ。 ホラ見ろ、彼女に振られたばっかの南が涙目だし。 うっちーなんてなんか遠く見ちゃってるし。 クマは…あんまり関係なさそうだけど。
「なんかやってたっけ?」 「さぁ?気のせいじゃねぇの」 「それより沢田!今日篠原さんと飲み会なんだ!」 「じゃあ頑張らないと」 「うんっ!終わったら報告行くから待ってろよ♪」 「ハイハイ。ちゃんと鍵持ってる?」 「持ってるぞー大事だからな、沢田ん家の鍵!」
ヤンクミが横に置いてたちっちゃいポーチから取り出したのは、可愛いブタのキーホルダーに付いた鍵…で。今なんと言いました?
「は?慎の家の鍵!?」 「?そうだけど」 「なんでヤンクミが持ってンの!?」 「あげたから」 「もらったから」
そんな答えを聞きたいわけじゃーないんだってば!
「だからなんで慎がヤンクミに鍵あげてんの!」 「いつも家の前で待たれるから」 「沢田寝てたら出るの遅いもん」 「それだけで合鍵あげないのフツーは!!」 「だめなのか!?」 「いいよヤンクミだし」
顔を合わせて「ねー」とでも言い出しそうな二人にめまいがしてくる。 静香ちゃんもここまでとは言わなくても、もう少しくらい無防備だったなら…いやそれだと静香ちゃんじゃなくなるか。
う、う、羨ましくなんかない!
「ヤンクミちゃんと今日スカートにした?」 「あっ…」 「…次、ちゃんとスカートね」 「でもな~スカートって動きにくいっつーか…ケンカ見つけたら困るじゃねぇか」 「シノハラサンの前でケンカするのが間違い」 「う~~~っ」 「…じゃあ、今度うちにスカート持ってきて着替えれば?」 「それだ!沢田ー頭いいぞ!!」 「トーゼン」
合コンで他の男を落とすための服を自分の家に置かせるって…。
「慎ちゃん本気で応援してんの?」 「してるけど?」 「沢田はいいヤツだからな」 「ヤンクミが嫁に行き遅れたらカワイソウだし」 「行き遅れたら沢田んとこいくからいいんだ!」
うちのモテモテリーダーとっ捕まえて行き遅れた時の保険にしないでほしい! とんでもねー担任だ!と一言物申そうとしたら、苦笑した慎がヤンクミの頭を撫でながらもっとすごいことを言い出した。
「ヤンクミ」 「なんだ?」 「行き遅れない方法あるよ」 「えっ!あるのか!?」 「遅くても3年以内には行ける方法」 「教えてくれ!!」 「最初からオレん所来るの」 「……あ、なるほど!」
なるほどで済むの!? いきなり飛び出した突飛な話に、二人以外全員がギョッと目を見開く。
「色々相性はいいからうまくいくよ」 「…考えとく」 「考えといて。今日泊まる?」 「泊まっちゃうぞー!」
色々相性がいいって…色々の中に何が含まれてるのかは、怖くて聞けない。しかも直後に「泊まり」なんて単語を聞いちゃって、イケナイ妄想がもやもやもやもやしちゃうんですけど! 3人もちょっと顔赤いってことは同じこと想像してるよね!?
もうすぐチャイムが鳴る。 5時間目は待ちに待った静香ちゃんの授業なのに。 その為に今日来たのに!
二人の関係がどこまでいっちゃってるのか気になって授業どころじゃないじゃーん!!
Fin
初野田っち。 ドラマ野田っちは私の中で「静香ちゃん大好きっ子」というイメージのみが定着してますが、慎ちゃん&久美子さんと違ってどうしても切ない終わりしか想像できないので、野田くん&静香ちゃんの話は書けないだろうな~と思いながら書きました(何やってんだか)。 やっぱりバカップルは慎久美特権ですかね~! 昨日慎ちゃんの中の人のライブDVDを見てて、無駄なエロさに悶え狂ったお陰で「そろそろ好きって言わせてよ」の続きがどうしてもエロ方面に走っちゃって…話は進まないわエロは進むわで散々です。
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